VOL.3 久良のブリ養殖を訪ねて 愛南町久良漁業協同組合

一月の早朝。四国の南にある漁港を訪ねた。

「うちのブリは天下一品の味わいよ!」

そう笑って語り出したのは、久良漁協の本多さん。

その秘密は漁場にあるらしい。

愛媛県の最南端に位置する久良漁協の養殖漁場。

わずか数キロ南方には黒潮が回流しているそうだ。

「波が穏やかな宇和海と黒潮がうなる太平洋の恵みが久良のブリ!」 

と本多さんは語る。

 

 

 

 この海域では、年間の最高水温は二十八度近くまで上昇するが

冬季には十六度くらいまでしか低下しないため、

年間を通じてブリの生育環境として最適らしい。

 

 

 

 

 話を聞いている間に、港を出た船が沖合の養殖場に到着。

バシャ!バシャ!と水しぶきの音が聞こえる。

そこには、網からはちきれんばかりのブリが!

 

 

 

 

 

 ブリは、夜明けとともに船上で手際よく活け締めされていく。

この手際の良さが、ブリの出荷量日本一と言われる所以か。

 

 

 

 

 

「すぐ帰らず、昼まで待っておいき。面白い写真撮らせてあげるよ」養殖場から港に戻った時、本多さんが言った。

 

 

 

 

 

再び船に乗り、朝と同じ養殖場で目にしたのは、ブリの餌やりの瞬間に現れたカモメの群れだった!